目指せ「札幌スタイル」

21日、22日と再び札幌。
4回目のクライアント打ち合わせに加え、
これからお世話になる空調設備会社さん、
そして北海道住宅新聞の編集長さんにお話を伺う機会をいただき、
少しずつですが寒冷地の住宅事情が飲み込めてきました。

雪国独特のさまざまな制約が、設計条件としてかかってきますが、
東京の建築家が地方でよくやる「場違い」な計画にはしないように気をつけなければ・・。
逆に、部外者だからこそ、その風土の個性や豊かさに気づく・・ということもあるはず。
いずれにしても、たくさんの人との対話を重ねて、
ぼくなりの「札幌スタイル」な住宅に着地させるのが目標です。

そんな思いもあって、今回は打ち合わせに加え、
「札幌スタイル」な建築家による「札幌スタイル」な彫刻家のための美術館(元アトリエ)
宮の森の「本郷新記念札幌彫刻美術館」を訪問。
設計者の上遠野徹氏の自邸は、煉瓦の優しさと、鉄骨フレームの力強さをあわせもち、
北に立つ燐とした美しさを、最近手に入れた作品集などから感じていたので、
ぜひなにか実物を見たいと思っていました。
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積み上げられた江別煉瓦を背景とした本郷新の屋外彫刻をながめながら、
札幌魂へ挑む勇気を新たにしました。


「桐生再演」再訪

13日は、昨年に引き続き2度目の「桐生再演」体験。
今回で13年目になる美術家たちによる「まちにおける試み」です。
桐生の街中には200以上の「のこぎり屋根の工場」がまだ残っているのですが、
営みを停止し、朽ちつつある工場跡のいくつかが、多くの美術家たちの手によって
一年に一度息を吹き返します。
イベントの中心人物で美術家の赤池孝彦さんにまずは再会。

昨年はレポートを書いたので(下記URL)、その準備段階から何度か訪問しましたが、
http://forum.inax.co.jp/renovation/forum/repo011-kiryu/report011.html
一年を経て、今年はどんなかたちで工場が生かされるのかとても楽しみでした。

今年は、例えばこんな感じ。「東洋紡織」の中が衝撃の糸地獄に!!
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あるいは、「山治織物」が今年はこんな感じに(下の写真)。
昨年、「再演」で生き返った織物機械が、解体され、工場内はがらんどうのようです。
臨終前に一瞬輝いた去年の工場の記憶が、機械の設置跡がなまなましく残る磨かれた「床」によって、
そして、油まみれの部品が写し取られた、風になびく「布」にによって、
ぼくの頭の中にも蘇りました。

昨年は死につつある工場の塵を取り除き油を差して織物機械を蘇生してみせる。
そして今年は機械を埋葬したあげくに、床をただただ磨きあげる・・。
それ自体は決して作家的な行為ではない、作家による工場の解体/清掃業ですが、
その一断面を、毎年この「再演」によって切り出してくれると、
長くゆっくりと進行する再生物語の同伴者のような、
ドキドキした気持ちにぼくたちを導いてくれているような気がします。
それは、結果的に十分すぎるほどに作家的な作業なのかもしれません。
だとすると、すごくラディカルなパフォーマンスです。

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<ふたり>のための住居

10月になりました。
5月末からブログ書き始め、7月にHP公開したわけですが、
ここ10月にいたって、やっとWorksほか、予定していたコンテンツがでそろい、
改めてよろしくお願いいたします。

昨日は、後期の授業「住居デザイン」がはじまって、課題の説明をしました。
「住宅」とういと、ついつい3LDKと思い込み、無批判に部屋を組みあわせることだけを、
「住居」のデザインだとおもってほしくないので、去年に引き続き次の課題文をつくりました。

<ふたり>のための住居

①世の中には無限に「ふたり」の組み合わせの可能性があります。
あなたが想定する「ふたり」がよりよく共同生活をするための住まいを構想してください。
②「ふたり」は木造二階建ての古い住宅を手に入れました。
そこを「ふたり」の生活スタイルにとって最もふさわしい住まいに改装してください。
③「ふたり」が住まいの中でなにを「占有」しなにを「共同」するのか、ということを軸として
「ふたり」の「ツナガリ方」と「住み方」を提案してください。

というもの。1年生ではじめての設計に近いのですが、
彼らには、頭をやわらかくしてアイのある「住み方」を発明してもらえたらなーと思う。